循環器学会カレンダー › 循環器ウィークリー › 2026年10月24日号

循環器ウィークリー · 2026年 第42週

承認は今週、証拠は来週 ── 4件の規制上の青信号と、5年目から逆転する7年データ

対象期間 2026年10月15日 – 10月21日 公開 2026-10-24 項目数 18 件

機序が確かめられることと、患者が長く生きることは別だ──今週はその差が、三つの別々の領域から同時に突きつけられた。肺塞栓症の血栓除去は血行動態を確実に改善するが適応は未解決、TAVI は最初の1年で優位に立ちながら5年目から死亡ハザードが逆転し、pelacarsen は Lp(a) を下げきったうえでイベントを減らせなかった。

一方で規制の側は動いた。弁・止血・ペーシング・IVL と、FDA 承認・CE マーク・米国発売が4件そろっている。ただしそのいずれもが、裏づける臨床データを10月31日開幕の TCT 2026 以降に預けた。今週は「承認が先に出て、証拠は来週に回された週」である。

今週の3行まとめ

  1. 01
    三尖弁に2つ目の選択肢 ── PASCAL Precision が T-TEER で FDA 承認
    2026年10月21日

    Edwards Lifesciences の PASCAL Precision システムが、経カテーテル三尖弁接合不全修復(T-TEER:カテーテルで三尖弁の弁尖をクリップでつなぎ逆流を減らす手技)で FDA 承認を取得した。適応は「至適薬物治療下でも症状が残る重症三尖弁閉鎖不全症(TR)で、外科手術が中等度以上のリスクと判断され、多職種ハートチームが T-TEER を適切と判断した患者の QOL と機能状態の改善」。同日、変性性僧帽弁への PASCAL Ace with Capture Clarity も承認され、Edwards は「米国で僧帽弁・三尖弁の双方に修復と置換の両方を提供する唯一の企業」になったと述べている。

    重要なのは、企業リリースに臨床数値が一切ないことだ。根拠となる CLASP IITR 試験の1年成績は、TCT 2026(10月31日〜11月3日、San Diego)の late-breaking セッションで初めて提示される。三尖弁 T-TEER は Abbott の TriClip に続く2つ目の選択肢となるが、比較の土俵が整うのは来週以降になる。

    出典:Edwards Lifesciences(一次情報・企業公式リリース) / Cardiovascular Business / Cardiac Interventions Today · 確認 2026-10-21
  2. 02
    TAVI の晩期死亡シグナル ── 低リスク7年データで5年目から逆転
    2026年10月16日報道/10月9日 EACTS 2026 発表

    低外科リスクの重症大動脈弁狭窄症を対象とした無作為化3試験(PARTNER 3、Evolut Low Risk、NOTION)の患者2,644例を統合した時間依存解析が、EACTS 2026(Barcelona、10月9日)で Samuel Heuts(Maastricht 大学医療センター)から発表され、TCTMD が10月16日に報じた(記事は10月20日に更新)。

    区間別の死亡ハザード比(TAVI vs SAVR)は、0〜1年 0.61(95%CI 0.38–1.00)、1〜3年 0.84(0.59–1.22)、3〜5年 1.05(0.77–1.43)、そして5〜7年 1.64(1.27–2.12)。有意差が出たのは最後の区間だけで、TAVI 群の全死亡の49%がこの5〜7年に集中していた。7年全死亡は TAVI 26.9% vs SAVR 23.7%、絶対差3.2%。

    ただし留保が多い。曲線が交差するため比例ハザード性が成り立たず全体 HR の解釈は限定的で、Evolut Low Risk を除くと有意性が消える(HR 1.39、95%CI 0.96–2.01)ため弁の種類による差の可能性が残る。追跡脱落の群間差がランダム化を損なっているという批判(Vemulapalli)、データが暫定的だという指摘(Bonow)も出た。査読誌への全文掲載は確認できていない。

    ※本項目は学会発表の報道に基づき、査読誌の原著には到達できていない

    出典:TCTMD(二次情報。EACTS 2026 発表の報道) · 確認 2026-10-21
  3. 03
    「再現性ある血行動態、未解決の適応」── SPIRARE II 掲載号の論説
    2026年10月19日

    Jupiter Endovascular の Vertex 肺塞栓摘除システムの pivotal 試験 SPIRARE II が EuroIntervention 第22巻20号に掲載された。米欧19施設・123例の前向き単群 IDE 試験で、共主要評価項目はいずれも達成。48時間以内の複合重大有害事象(MAE)2.4%(3/123、片側 p<0.0001)、コアラボ判定の RV/LV 比は 1.44±0.33 から 1.05±0.21 へ平均 0.39±0.33 低下(p<0.0001、事前設定目標の0.20超を上回る)。30日では全死亡0.8%(1/123)、症候性 PE 再発1.6%(2/123)。

    同じ号に併載された Pablo Salinas(Hospital Universitario Clínico San Carlos、Madrid)の論説が、この週の論点を言い当てている。タイトルは「Reproducible haemodynamics, unresolved indication(再現性ある血行動態、未解決の適応)」。単群・performance goal 比較という設計上、本試験は臨床的ベネフィットを問うようにできていない、というのが論旨だ。機器が安全かつ予測どおりに働くかと、患者の転帰が改善するかは別の問いである。

    出典:EuroIntervention 原著(DOI: 10.4244/EIJ-D-26-00454) / EuroIntervention 論説(DOI: 10.4244/EIJ-D-26-01104) · 確認 2026-10-21
01 / 心不全

心不全

1 件
2026年10月15日 – 10月21日

心不全

今週、心不全領域に新規の主要エビデンスはなかった。前週の HFSA 2026(10月9〜12日、Phoenix)で報告された CARDIO-TTRansform(eplontersen が ATTR-CM で主要評価項目未達、KCCQ と6MWT は改善)は対象期間外である。

企業側の数字としては、Abbott の第3四半期 Heart Failure 部門売上が3億8,700万ドル(報告ベース +5.8%、comparable +6.0%)。同社5つの循環器部門のなかでは中位の伸びにとどまった。

出典:Abbott(一次情報・企業公式リリース、10月21日) · 確認 2026-10-21
02 / 虚血性心疾患

虚血性心疾患

1 件
2026年10月20日

J&J、Shockwave C2 Aero Fly 冠動脈 IVL カテーテルを米国発売

石灰化冠動脈病変に対する血管内砕石術(IVL)の次世代品。パルス送出を 2Hz(従来の2倍)に上げ、パルスサイクル間の休止を5秒(50%短縮)にすることで、治療時間を従来比およそ半減させたと説明している。TCT 2026 でも展示される。治療時間が230秒から115秒になるという具体的数値は業界メディアの記述であり、J&J 公式リリース本文では確認できなかった。独立した臨床データの提示もない。

出典:Johnson & Johnson(一次情報・企業公式リリース) / Cardiovascular Business · 確認 2026-10-21
03 / 不整脈

不整脈

3 件
2026年10月21日
試験データ

Kardium、Globe レジストリで初症例を登録

Globe パルスフィールドシステム(PFA)の実臨床エビデンスを構築する観察研究で、初施設は Overlake Medical Center(Bellevue, WA)。カナダ・米国で最大500例を登録し、各症例を術後12か月追跡する。Globe は FDA が2025年8月、Health Canada が2026年7月に承認している。

2026年10月19日

Medtronic、Vitalis ペースメーカ5機種が CE マーク取得

刺激伝導系ペーシング(CSP)に特化した次世代ポートフォリオで、ReSyncra CSP、Restoria CSP、Refina CSP、Effectra、Confirma の5機種。最上位の ReSyncra CSP は、従来の両心室ペーシングの適応がありながら有効な CRT が得られない患者を対象とし、ペーシングタイミングを自動調整する AdaptivCSP を搭載する。植込み直後から MRI 撮像が可能な Day Zero MRI(従来の4〜6週間の待機が不要)、放射線耐性の RadiaSure なども含まれる。欧州のみで、米国の承認状況はリリースに記載がない。

2026年10月15日 – 10月21日

Abbott の電気生理(EP)部門が第3四半期に+15.0%

売上8億7,300万ドル(comparable +15.5%)で、同社循環器5部門のなかで突出した伸び。Rhythm Management は7億5,200万ドル(+9.7%)で、AVEIR リードレスペースメーカの採用拡大が寄与したと説明されている。

出典:Medtronic(一次情報・企業公式リリース) / Kardium(企業公式リリース配信) / Abbott(一次情報・企業公式リリース) · 確認 2026-10-21
04 / 弁膜症・構造的心疾患

弁膜症・構造的心疾患

2 件
2026年10月19日
FDA 承認

Haemonetics、PerQseal Elite 血管閉鎖システムが FDA 承認

大口径動脈アクセス用。14〜22Fr シースを用いる構造的心疾患・血管内治療の後に用い、生体吸収性パッチで最大26Fr の動脈切開部を血管内側から閉鎖する。縫合糸を使わず、ガイドワイヤを留置したまま止血を確認でき、インプラント解放前なら位置調整・回収が可能。単群多施設の ELITE 試験で VARC-3 基準の重大合併症0%、平均止血時間1分未満と報告されているが、症例数は企業リリース・報道いずれにも記載がなく確認できなかった。欧州では2025年に動脈・静脈双方で CE マークを取得済み。臨床データは TCT 2026 で提示予定。

なお Abbott の Structural Heart 部門は第3四半期売上5億9,200万ドル、報告ベース +1.9%/comparable +6.9%。この乖離は競合他社との複数年契約(2026年第1四半期に終了)によるもので、また Amulet 左心耳閉鎖デバイスが2026年1月1日付で Structural Heart から Electrophysiology に移管されている点も比較時に注意がいる。

出典:Haemonetics(一次情報・企業公式リリース、10月19日) / Endovascular Today · 確認 2026-10-21
2026年10月15日 – 10月21日

弁膜症・構造的心疾患

トップ3の1番(PASCAL Precision)と2番(TAVI 7年データ)に加えて、周辺技術で1件。

05 / 製薬・デバイス企業

製薬・デバイス企業

4 件
2026年10月21日

Abbott 第3四半期決算

全社売上130億1,300万ドル(報告 +14.5%、comparable +7.0%)、GAAP 希薄化後 EPS 0.53ドル、調整後 EPS 1.42ドル(+9.2%)。通期の調整後 EPS ガイダンスは中央値を据え置き、レンジを5.50〜5.55ドルに狭めた。comparable 売上成長は約6.0%。Medical Devices 全体は58億2,600万ドル(報告 +6.9%、comparable +7.8%)。循環器部門の内訳は本文中のとおり。栄養事業の分離計画も同時に発表され、株価は時間外で下落した。

2026年10月20日
企業動向

Philips、MediReport 買収後の循環器インフォマティクス戦略を公表

クラウド型の循環器情報・レポーティングソフトを手がける MediReport を買収し、Integrated Diagnostics 戦略のもとで循環器インフォマティクスを強化すると説明。TCT 2026 を前にした発表で、買収額・クロージング日は非開示。2026年1月に発表した欧州での提携(Philips の超音波解析と MediReport のレポーティングの組み合わせ)を完全買収に進めた形。

2026年10月19日

EY「Pulse of the MedTech Industry」第20版

業界売上は2025年に約6,500億ドル(+11%)、2026年上期は3,250億ドル(+7.1%)。2026年上期の M&A 金額は前年同期比+160%。循環器は糖尿病管理と並ぶ成長領域として取り上げられ、構造的心疾患も次世代技術の投資先として挙げられている。ただし循環器セクションの個別数値は報告書本体に到達できておらず、業界メディアの記述による。

出典:Abbott(一次情報) / Philips(一次情報・企業公式リリース) / JAMA(doi:10.1001/jama.2026.20002) / EY Newsroom / Citeline Medtech Insight(※数値は二次情報) · 確認 2026-10-21
2026年10月16日

pelacarsen 失敗の余波 ── JAMA が「では次は何か」を特集

Novartis と Ionis が共同開発する antisense oligonucleotide、pelacarsen の第3相 Lp(a)HORIZON について、JAMA Medical News(Jennifer Abbasi、doi:10.1001/jama.2026.20002)が専門家の見解を整理した。試験は900超の施設で約8,300例を登録、既存の心血管疾患(陳旧性心筋梗塞・脳卒中・症候性末梢動脈疾患)と Lp(a) 高値を有する患者を対象に月1回投与と placebo を比較したが、主要評価項目(心血管死・非致死性心筋梗塞・非致死性脳卒中・入院を要する緊急冠血行再建の複合)を達成しなかった(Novartis 発表は9月4日)。記事は Lp(a) が因果的危険因子かという前提そのものが問われていると書く一方、第2相より高用量・低頻度の投与設計が忍容性を損なった可能性(O'Donoghue)や、施設によっては約50%が脱落したという証言(Mach)も伝えている。全データは11月の AHA Scientific Sessions(Chicago)で提示される。

06 / その他

その他(予防・肺循環・学会/規制)

3 件
2026年10月16日報道
試験データ

HI-PEITHO の出血予測因子に関する post hoc 解析

急性中等度リスク肺塞栓症に対する超音波補助カテーテル血栓溶解(EKOS、Boston Scientific)+抗凝固と抗凝固単独を比較した無作為化試験 HI-PEITHO の事後解析。重大出血は介入群4% vs 対照群3%(両側 p=0.64)、頭蓋内出血は両群ゼロ。多変量ロジスティック回帰で主効果または交互作用が有意だったのは、がん、RV/LV 比、ベースライン NEWS、性別の4変数で、評価した他の20変数は独立した影響を示さなかった。VIVA 2026(10月3〜6日、Las Vegas)での発表を Endovascular Today が10月16日に報じたもので、本体試験は NEJM に同時掲載されている。

2026年10月15日
学会声明

ACC が運動処方の科学的声明を公表

「Exercise Prescriptions for Cardiovascular Health in Adults: 2026 ACC Scientific Statement」(筆頭著者 Jonathan Myers、JACC、DOI: 10.1016/j.jacc.2026.09.008)。中心的なメッセージは「何もしないより、少しでも動くほうがよい」で、最大の利得は無活動から活動への移行にあるとする。1日1万歩未満でも意味のある心血管ベネフィットが得られる証拠が増えており、多くの成人で1日5,000〜7,000歩が心血管死・全死亡の低下と関連するという。運動処方は心疾患の病型・運動耐容能・症状・目標・嗜好に応じて個別化すべきとし、ウェアラブルや在宅・ハイブリッド型リハビリの活用にも言及している。

2026年10月15日 – 10月21日
保険償還

日本の規制・償還

対象期間内に厚生労働省保険局医療課からの「医療機器の保険適用について」の新たな事務連絡は出ていない。直近は保医発0930第4号(2026年9月30日付、10月1日適用)で、事務連絡本体(PDF)を確認したところ区分は A2(特定包括)・B1(個別評価)・B2 のみで、区分 C1・C2(新機能/新技術)の収載はなかった。循環器関連の収載品目は心腔内超音波プローブ、FKD 心腔内除細動カテーテル、体外式ペースメーカー用カテーテル電極、心臓手術用カテーテル(弁拡張用)などで、いずれも既存機能区分への追加である。11月1日適用分の事務連絡は10月末に出る見込み。

PMDA の「2026年度承認品目一覧(新医療機器)」別表(PDF)も確認したが、心肺循環器領域の直近の承認は2026年6月25日の TriClip システム(アボットメディカルジャパン、一部変更承認)で、10月に新規の循環器新医療機器の承認はない。

日本循環器学会からは10月15日付で、2027年度榊原記念研究助成(40歳未満・循環器医療の DX がテーマ)の公募案内が出ている。日本高血圧学会の「高血圧診療ガイド2026」(文光堂、ISBN 978-4-8306-2077-5)は10月発刊とされるが、正確な発行日は学会・出版社の一次情報で確認できなかった。※二次情報のみ

出典:ACC Scientific Statement(JACC、DOI: 10.1016/j.jacc.2026.09.008) / ACC 解説 / Endovascular Today(HI-PEITHO post hoc) / 本体試験 NEJM(DOI: 10.1056/NEJMoa2516567) / 厚生労働省保険局医療課 事務連絡 保医発0930第4号(一次文書 PDF、東海北陸厚生局掲載) / PMDA 2026年度承認品目一覧(新医療機器) / 別表 PDF / 日本循環器学会 / 高血圧診療ガイド2026(※二次情報のみ) · 確認 2026-10-21
07 / New Watchers

New Watchers(新規参入・注目の動き)

4 件
2026年10月21日

Kardium(カナダ)

Globe PFA の実臨床レジストリを10月21日に開始。FDA 承認から1年以上を経ての最大500例・12か月追跡は、Farapulse(Boston Scientific)と Volt(Abbott)が先行する PFA 市場で、後発が実臨床データを武器に位置を取りにいく動きとして見ておきたい。

2026年10月15日 – 10月21日

Jupiter Endovascular(米国)

Vertex 肺塞栓摘除システムで EuroIntervention に査読論文を載せた(10月19日)。PE 血栓除去は参入が相次ぐ領域だが、査読誌の原著と同号論説の批判をセットで引き受けた点が他社と異なる。

2026年10月15日 – 10月21日

Haemonetics(米国)

2026年1月に Vivasure Medical を買収(前払い1億ユーロ+最大8,500万ユーロのマイルストン)し、今回の PerQseal Elite 承認で大口径止血に本格参入。TAVI・EVAR の術後止血という、構造的心疾患の数量増加に直接連動する市場を狙う。

2026年10月15日 – 10月21日

Philips × MediReport

画像・血行動態からレポーティングまでを垂直統合する動き。循環器インフォマティクスは機器単体ではなくワークフロー全体を囲う競争に移りつつある。

今週の視点

今週 FDA ないし欧州で青信号が出た4件──PASCAL Precision、PerQseal Elite、Vitalis、Shockwave C2 Aero Fly──に共通するのは、承認・発売の時点で公開された臨床数値がほぼゼロだったことだ。Edwards は CLASP IITR の1年成績を TCT に、Haemonetics は ELITE の詳細を TCT に、J&J は治療時間短縮の独立検証を持たないまま発売し、Medtronic は CE マークの根拠を数値で示していない。これは不正でも異常でもなく、デバイス規制の正常な姿である。だが「承認された」と「効くとわかった」の距離が、これだけ一斉に可視化される週は珍しい。

その距離を、今週出た数少ない「結果」の側が測ってみせた。Salinas の論説が PE 血栓除去について書いた「再現性ある血行動態、未解決の適応」は、そのまま今週の4件にも当てはまる。そして TAVI の7年データは、その距離がどれだけ長くなりうるかを示している。0〜1年のハザード比 0.61 は、承認審査が見るのとほぼ同じ時間窓の数字だ。そこで優位だったものが、5〜7年で 1.64 に反転する。承認時点の証拠では原理的に見えない領域がある、ということである。

pelacarsen はこの構図の、薬剤側の鏡像だ。Lp(a) は確実に下がった。機序は働いた。それでもイベントは減らなかった。JAMA の記事が拾った「ではバイオマーカーの一律測定を推奨してよいのか」という問いは、代替エンドポイントと臨床転帰の距離をどう扱うかという、今週の4件と同じ問題を向いている。

来週、TCT 2026 が開幕する。今週預けられた証拠が、どこまで距離を縮めてくるのか。それが次号の論点になる。

関連する演題締切

この号で取り上げた学会の、これから開催される回です。締切は各学会の公式サイトで最終確認してください。

この号に関連する、これからの学会はありません。

メール通知

演題締切が近い学会と、その週の循環器ニュースを、準備が整い次第、週1回お送りします。いつでも解除できます。

週1回のメール通知を受け取る